2018年はジャズマスターの生誕60週年です。それを記念して「Limited Edition 60th Anniversary ’58 Jazzmaster」が4月に発売されました。
こちらはジャズマスターのプロトタイプを模して制作されており、ある種幻のモデルです。プロトタイプが現存しているはずもないので、当時の資料やベテラン社員から情報をかき集めて制作したというから驚きです。
基本的な形状は現代的なジャズマスターとあまり変わりませんが、細部は全く異なります。
最初に目についたのは黒いピックアップカバー。ジャズマスターといえば白くてでかいピックアップですから。
Jマスシスはジャズマスターの標準的な白いピックアップカバーをマジックで黒く塗りつぶしておりますが、こちらは成型色からして真っ黒です。
オールパーツからは黒のピックアップカバーが出ていますね。
コントロール周りでは、金色のアノダイズドピックガードが印象的です。またノブもストラトノブでもソンブレロノブでもなくテレキャスターノブです。
淡い金属色が多い中で黒のピックアップが印象を引き締め、よくまとまったカラーリングだと思います。
一番の違いはボディ材でしょうか。ボディバックを見ると分かりやすいです。
ジャズマスターは通常アルダーですが、こちらはアッシュ。アルダーとアッシュの違いは一目瞭然で木目が全く異なります。
ギターに使用される代表的な木材はバスウッドとアルダーとアッシュなどで、木目の濃さがアッシュ>アルダー>バスウッドといった並びになります。
通常のジャズマスターと比べ木目がくっきりしておりエキゾチック、古めかしい感じなのが分かるかと思います。これを私の周りでは「臭そう」と表現しています。もちろん良い意味です。
余談ですが、実売価格が1万円程度のいわゆる「安ギター」はほとんどがバスウッドで木目がまっさらです。
ジャズマスターのバリエーションは意外と多く、私も把握しきれておりません。しかしこちらは60周年という節目のモデルであり、プロトタイプの復刻というコンセプトからして他のバリエーションモデルとは極めて異質です。今後カルト的な人気が出たりするような気がしてなりません。お金さえあれば手元に置いておきたい一本です。実売価格は20万円とちょっと。
欲しい気持ちもありますが、ぶっちゃけこれ作れそうじゃないですか?アッシュ材のボディが難しいですが、黒のピックアップカバーとゴールドアノダイズドピックガードとメタルノブさえあればほぼ同じものが作れそう。
Amazonで激安のパーツが揃いますし。まあ実際にはパーツが合わなくて苦労するんでしょうけどね。
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