ギター

【機材紹介】Epiphone 1966 Worn Wilshire

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先日、またしてもハードオフで機材を購入しました。その名も「Epiphone Wilshire」。安ギターのエリアに置かれていましたが、他のギターとは一線を画していました。他のおじさんも興味深く手にとっていましたしね。

試奏時、セレクターの反応、ピックアップの感度、ボリュームとトーンの具合、そしてネックの反りに最低限問題が無いことを確認。美しい見た目も手伝って、購入を決定。見た目の印象というのは大事ですよ。

こうして私の手元にやってきたこのウィルシャーですが、そこそこ珍しい品です。エピフォンの貴重なオリジナルモデルとして1960年頃にラインナップされ、兄弟機種としてCrestwood、Coronet、OLYMPICがあります。ピックアップとかヴィブラートユニットとかボディシェイプの違いで分けられており、長兄のCrestwoodは1959年の登場です。

このWilshireは復刻版で、シリアルナンバーによると2010年の製造です。販売当時の定価はおそらく700ドル前後であったと推測します。モデル名の通り、1966年の仕様を踏襲しています。

オリジナル1966年製のウィルシャーは世界で398本しか存在しないとされ、非常に希少です。不人気だったものの、今では高価に取引される傾向があります。

今はちょうど150周年記念として、限定色のウィルシャーが出ています。断続的に復活を繰り返しているあたり、多少評価は持ち直したのではないでしょうか。しかしレギュラー商品化するほどではないので、不人気ギターを復刻したところで定着するとは限りません。

現行品としてはP-90を搭載したバージョンがありますが、見た目は全く異なります。

外見やブランド的な立ち位置はギブソンのSGとよく似ています。小ぶりのボディとか、二連のミニハムとか、ボディに直付けされたピックガードとか。ボディはマホガニーですがこれは廉価なモデルですから、4ピースくらいだと思われます。

横から見るとマホガニーの継ぎ目がはっきりと分かりますね。薄く仕上げられているため軽量ですが、そのせいでヘッド落ちする事は想像に難くないと思います。そんな所までSGと似なくて良いのに。

ヘッドストック形状はバットウィングと言います。その名の通りコウモリの羽のようにシュッと尖っており、なかなか凝ったデザインです。正直嫌いじゃないですね。年代により、ペグ配列が3:3のモデルもあります。

正面から見るとフェンダー似ですが、真横から見るとしっかり角度がついています。この形状にしてストリングガイドが必要無いという珍しい仕様です。

ネックもマホガニーですが、当然1ピースの筈も無くスカーフジョイントです。これはネック付近で継いでいるパターンですね。コスト削減のためですが、私は特に気にしていません。マホガニーの節約の意味でもこれは良い選択だと思います。ギブソン等高級メーカーは1ピースネックですが、これは廉価なエピフォンですからね。

ピックアップはミニハムが二基搭載。通常のハムよりも中域~高域が強く、ややシングルコイル寄りのサウンドです。その分出力は低めか。コントロールはピックアップセレクターと2ボリューム2トーン。極めて一般的な設定です。

ノブは本来エピフォンのオリジナルノブのはずですが、ソーサーノブに交換されています。しかしソーサーノブ仕様も過去には存在しましたから、間違いという事ではないです。

実はエピフォンのストップテールピースには板バネがついており、弦を外しても脱落しません。弦交換の時、これをガチャンと落としてボディを傷つけてしまう事が多いんですよ。ギブソンには無いメリットですね。

以上、簡単な紹介でした。このWilshireはデザインがユニークで、小さなボディが魅力的ですね。それでいて、ある種の不人気ギターの雰囲気も漂わせています。不思議なもので、使っていると徐々に愛着が湧いてきますね。

こういう不人気ギターを見かけるとつい買ってしまうのは、私の悪い癖でしょうか。

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