近代的なグレッチの製造年代と生産国はシリアルから容易に判断できます。まず現行グレッチの基本的なモデルは日本製、一部の高級モデルがアメリカ製、サブブランドのエレマチは中国・韓国製、激安のストリームライナーはインドネシア製です。
もちろんオールドのグレッチは全てアメリカ製です。
少し詳しく見ていきましょう。
現行GRETSCH
まずはレギュラーラインのグレッチ、1989年以降は全て日本製です。そもそもシリアルにJT(Japan,Terada)とありますし「MADE IN JAPAN」と書いてありますから間違えようがありません。
Players editionとVintage select edition
現在のグレッチは演奏性重視のプレイヤーズエディションと伝統的なスペック重視のビンテージセレクトエディションに分かれおり共に日本製です。
ヴィンテージGRETSCH
1989年以前のグレッチは必然的にアメリカ製のヴィンテージです。親会社が何度か変わってはいますが一貫してMADE IN USA。
カスタムショップ製GRETSCH
現状アメリカ製なのはカスタムショップ製ぐらいのもので、100万円はする代物。ショップがオーダーして店頭に並ぶ一点物なのでその価格にも納得です。
ヘッド裏にはカスタムショップ製を示すロゴとビルダーのサインが入ります。
Electromatic(エレクトロマチック)
グレッチ配下に廉価版のエレクトロマチックがあり、こちらは韓国製と中国製が混在しています。
私が触ったエレマチのジェットは中国製でした。
ヘッドにエレクトロマチックのロゴが入っていますので容易に判別できましたが、最近無くなったようです。
まあ本家とは型番からして違いますから間違うことは稀でしょう。
一見本家と同じに見えますが使っているパーツが異なります。ノブ一つとってもエレマチはミリ規格なので異なりますし、搭載されているビグスビーも廉価版です。
ピックアップも本家とは異なりますんで、よく似た別物と言わざるを得ないでしょう。手に取って見るとちょっとショボい作りで、材もやはり安いものが使われております。
ただ音が悪いということもなく見た目はかっこいいので十分選択肢に入ります。
Streamliner(ストリームライナー)
更にその下にストリームライナーがあり、エレマチよりも廉価です。こちらはインドネシア製。箱物で10万円前後と驚異的なコストパフォーマンスを達成しております。
パーツが安いのは言うまでもありませんが、組付けの雑さが目立ったりします。
とはいえ激安で見た目はグレッチですのでお買い得かもしれません。
実はストリームライナーというのは、昔あったグレッチの機種名「ストリームライナー6102」から来ています。実際特にG2622Tなんかは、オールドのストリームライナー6102そっくりです。ヴィンテージグレッチのリイシューと考えると、単なる廉価版以上の価値がありますね。
どれを買うべきなのか?
・コスパ重視でソリッドボディのグレッチが欲しいのなら、韓国製のエレマチ。私も弾いたことがありますが、値段の割にはしっかりしている印象です。
・コスパ重視でフルアコのグレッチが欲しいのなら、中国製のエレマチ。廉価版ですが見た目は良いので、満足度は高いはずです。
・低予算でヴィンテージデザインのグレッチが欲しいのなら、インドネシア製のストリームライナー。特にヴィンテージのストリームライナー6102にそっくりなG2622T。
・予算に余裕があるのなら、日本製のグレッチ。品質は他とは比べ物になりませんので、金額で妥協するべきではありません。
・死ぬほど金があるのなら、カスタムショップ製のグレッチ。もしくはヴィンテージ。それで満足できなければ、他に選択肢は無いでしょう。
まとめ
以上、見分け方というほどでもないですがグレッチの生産国についてでした。現行の標準モデルは全て日本製、1989年以前のヴィンテージはアメリカ製、エレマチは中国か韓国製、ストリームライナーはインドネシア製という事を頭に入れておけばよいかと思います。
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