大事なことですので、何度でも書きたいと思います。
グレッチのブリッジはボディと固定されておらず、弦の張力だけで押さえつけられています。弦を緩めると簡単に外れてしまいますので、元の位置が分からなくなるという面倒くささがあるんですね。
また弦を張った状態でも激しくピッキングするとずれる事があります。これはグレッチの欠陥、弱点、ウィークポイントであると言えるでしょう。
しかしアーチトップギターは大体同じような構造ですので、グレッチ固有の不具合というわけでもありません。要はアーチトップギターは元々ハードピッキングを想定しておらず、ジャズやブルーズでジェントリーなピッキングをする分には本来問題なかったのです。ロックで使われるようになった現代において改めて浮上した問題であると言えます。
近年の製品では改善されボディにピンが打ち込まれており、それをピンドブリッジ・ピンブリッジといいます。ピンドブリッジは概ね2016年以降の殆どのモデルに導入されていますが、その前後でもあったりなかったりするモデルがあるので購入前に確認するべき最優先事項です。
まあ口で説明するよりも実際に見てもらった方が分かりやすいかと。
こちらはピンドブリッジのグレッチG6120。
まずは弦を緩めて木台ごとブリッジをどかします。
するとイモネジが露出します。このイモネジの位置ですが、fホールの角を結んだ線、それとエスカッションのビス位置の交差点にあると思われます。またオクターブチューニングの都合上、1弦側の方がヘッド寄りになっています。
そしてこちらのほうが重要なのですが、木台には長穴が開いています。グレッチは木台をずらしてオクターブチューニングをする必要があるため、丸穴では都合が悪いのですね。
ですので自分でピンドブリッジ改造をする場合には、まずはピンドブリッジ対応のブリッジを入手してからその位置に合わせてピンを取り付けるべきでしょうね。
以上ピンドブリッジの構造でした。
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