納品された鉄板をカットせずにそのまま使ったかららしい。
もちろんそれだけではなく、当時のエフェクター事情も関係している。
当時はエフェクターボードという考え方は無かったので、小さくする必要は無かったのである。
ビッグマフはアルミダイキャストケースでなく、曲げた鉄板をネジ留めしたケースだ。開けてみると中身はスカスカ。その大きさに必然性が無いという事が分かる。
昔はトーンベンダーとかビッグマフとかファズフェイスとか、音を激しく歪ませるエフェクターを足下に一つ置くという使い方が主流だった。だから大きくても誰も困らなかったのだ。
それを裏付けるかのように、この3つはマジででかい。そしてどれもスカスカ。
今の時代はエフェクターボードを構築するのが一般的なので、どのメーカーも使い勝手の良いミニバージョンを出している。
エレクトロ・ハーモニクスの社長、マイク・マシューズが言うには、ビンテージ品より現行のナノ・ビッグマフがおすすめらしい。社長自ら、ビンテージに拘る必要は無いと断言しているのが頼もしい。ただし最初期型には独特のきらめきがあり、その再現は難しいというのも社長の弁。
エフェクターボードの邪魔者・ビッグマフ。
他のエフェクターを蹴散らして、バカでかいオリジナルのビッグマフを鎮座させるか。実を取って、社長おすすめのコンパクトなナノビッグマフを配備するか。
これは性格が現れそうな難問だ。
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