DIYギター

折れたペグは直せるのか?

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今回は私ではなく、友人Mの話です。モノは福岡の楽器屋で衝動買いしたという、YAMAHA SA-60。ES-335チックなセミアコですが、カッタウェイのシェイプを微妙に変えてくるあたりさすがヤマハです。

いわゆるストップテールピースではなくトラピーズテールピースです。ブランコ型とも。ブリッジはグレッチ系のただ乗っかっているタイプに見えますが、ネジで固定されています。昔のギターは凝った専用パーツが多いですね。

手にとってみると、セミアコとは思えない重量感でした。おそらくセンターブロックが大きく重たいのと、テールピースの凝ったデザインが影響しています。1973~1977年頃の製造で、当時の定価は65,000円だそうです。このクオリティのセミアコを今の日本で作ると十数万円はするでしょうね。

いきなりペグが折れる

で、ちょっとチューニングして弾いてみようかと思ったら、ペグがすごくゆるいんです。軽く触れただけでカクンと動いてしまいました。

幸いにもこいつはグローバー系ペグで、画像のネジを回せばペグのトルクを多少調節できます。ここをドライバーで軽く締めようと試みたところポッキリいってしまった。

こんな状態です。まさかこんな部分が折れるとは思いませんでした。中で固着していたのかもしれません。問題は折れたことそのものより、折れ込んだネジをどう摘出するかです。画像のように折れたネジの頭がわずかに出ている状態で、掴めなくもなさそうです。

折れ込んだネジの摘出を試みる

とりあえず固着を剥がすためのケミカルと、ネジザウルスZを用意しました。いつのまにやらネジザウルスのラインナップは充実しており、小ねじ用のラジオペンチ型が出ていました。正直ネジザウルスは言われているほど万能ではなく、回す時に強く握る必要があるので案外外しにくいです。バイスクランプの方が優秀です。と思ったらネジザウルスからもバイスが出ておりました。エンジニア社の企画能力は高いようです。

固着を剥がす。まあロトマチックペグのネジなんて大した力はかかっていませんのでおまじないです。

あの手この手でわずかに飛び出たネジを掴もうとするが・・・

ダメでした。ネジザウルスで僅かに残ったネジの頭を掴むことはできました。しかし強く握ると噛み潰してしまい、どうしても回せなかったのです。そもそも摘出できたところで、同じ規格のネジが入手できるかが疑問ではあるのですが・・・。

本来はこれくらいの長さだったらしい。更に言うと、GOTOHのペグは安いものだと5000円以内で買えてしまいます。ネジの摘出に固執して手間暇かけるよりも、ペグを交換してしまったほうが安上がりです。このままネジの摘出に拘るか、潔く取り替えるか、友人の決断が待たれます。

というかペグって1個から売ってるんですよ。このペグはYAMAHA独自のデザインなので全く同じものは難しいかもしれませんが、通常のグローバーペグなら入手は簡単です。しかも1000円ちょっと。あれこれ工具を揃えるよりも安上がりです。

そもそもDIY精神はあるか?

知り合いにバイク屋のおっさんが居ます。そのおっさんは趣味で農業もしているのですが、トラクターの爪を修理しながら言いました。

「こんなもん一本1000円で売ってるのにな!人件費のほうが高いわ!ガハハ!」そう笑いながら、爪をトンカチで叩いて直して研いでいました。

買ったほうが安いのに、敢えて手間暇かけて修理することを楽しむ。そのおっさんにDIYの真髄を見た気がします。世の中には割に合わない労働を好む人も居るのです。

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