エフェクターギター

もう全部マルチストンプで良くない?

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当然、これは暴論だ。

ただ簡単なセッションなどであればこれ一台で済ませてしまう人も多いという。

私の友人間でも「マルチストンプで済むでしょ」という意見がマジョリティとなりつつあった。

「ビッグマフ欲しいなあ」

「マルチストンプでよくない?」

「ケンタウルス使ってみたい」

「それマルチストンプでよくない?」

「コンプレッサーが・・・」

「全部マルチストンプでよくない?」

このように、議論が成立しないのである。

言葉通りの万能

現在マルチストンプに搭載できるエフェクトは172種類。多すぎである。かつての上位機種を超えてしまっている。歪みだけでなくモジュレーション系や空間系も抑えているし、本当にこれ一台で済んでしまう。

LCDに映し出されるマトリクスとエフェクト名称で、おおよその元ネタが分かってしまうのが面白い。

これがファズスマイルだ!

MXR Dyna Comp → COMP

ORANGE SQUEEZER → OrangeLim

BOSS SUPER CHORUS CH-1 → Super Cho

Fuzz Face → FuzzSmile

Klon Centaur → CentaGold

などなど。イラストの再現度が高いのも見どころだ。

https://zoomcorp.com/media/documents/J_MS-50G_FX-list_v3.pdf

もちろんZOOM公式でエフェクト一覧を見る事ができるし、元ネタも概ね明記されている。

マルチストンプは何にでも化けてしまうという性質から、トランプのジョーカーに例えられる。たまにしか使わないけどファズが欲しい。コンプレッサーを試してみたい。そんな時必要な一枚へと変化し、ちょい足しに最適なエフェクターだ。

当然エフェクターを複数接続した状態も再現できて、最大6種類まで同時に使用できるのだから至れり尽くせりだ。

ZOOMのマルチといえば安かろう悪かろうというイメージだったが、マルチストンプは音も良い。

「これ一台で済む」というのをハイレベルで実現してしまった、まさしくジョーカーそのものだ。

唯一の欠点

マルチストンプには一つだけ欠点がある。それはマルチストンプは基本的に手で操作することを想定しており、足で複雑な操作ができない事だ。フットスイッチでは基本的に「現在表示中のエフェクターのオンオフ」をすることになる。

ただフットスイッチでパッチを順繰りに移動することもできるので、あらかじめパッチを作り込んでおいてパッチごと切り替えれば、同時に複数のエフェクターをオンオフする事も擬似的に再現できる。この辺りは使いようだ。

中には足でカーソルキーを操作できるように突起を取り付けたり、外部のフットスイッチを使えるように中の配線をいじったりする人も居る。

これは欠点というよりは、マルチストンプというのはそれがコンセプトだから致し方のないことだろう。本格的に足で操作したいのであれば別のマルチエフェクターを導入するべきだ。

何故か品薄

マルチストンプは頼れる一台、或いはペダルボードの隙間埋めとしてギタリストに重宝されてきた。既に市場には浸透している筈だが、どういうわけか2022年現在は品薄傾向だ。巣篭もり需要なのか、半導体不足の影響なのかは分からない。まさかZOOMの現行品が品薄になる日が来ようとは、誰が想像しただろうか。

私はしばらくサウンドハウスをチェックしていたら入荷していたので即購入した。次の日に見てみたらまた品切れになっていた。断続的に入荷はしているので、欲しければ要チェックだ。メルカリの中古品や、業者のプレ値で買う必要は全く無い。

品薄とはいえ月に一度くらいは入荷するようなので、店舗やサウンドハウスで予約注文をしておけば必ず手に入る。

いい加減古いかも?

すっかりギタリストの足元に定着したマルチストンプだが、今でこそ少々古臭いことは否めない。発売したのは2012年だが、インターフェースはその時点で古かったmini USBだ。micro USBですらない。

またエフェクトの数は初期の100と追加分の72で合わせて172種類となっているが、容量不足で全てをいっぺんに入れることはできない。

一度に入れられるエフェクトは140種類程度に収まる。無論そんなにあっても使いきれないのだが、ユーザー心理としては全てを使ってみたい。取捨選択をするのも非常に面倒だ。

私の場合明らかに役割が被っているものやZOOMオリジナル系、アンプシミュレーター系のほぼ全てを除外した。

あとは白黒でローテクな液晶画面。今やハイエンドのマルチエフェクターはカラータッチスクリーンを搭載している時代だ。

現状で既に満足度の高い品だから多くは望まない。

しかしメモリ容量の追加、インターフェースをUSB type-Cへ変更、スクリーンの大型化/カラー化、外部フットスイッチ接続など、アップデートして欲しいと思うのは贅沢だろうか。

発売から10年、そろそろ新型が出て欲しい。

コメント

  1. プラクティスx3 より:

    今までで一つでも実機のFuzzfaceのようにボリューム絞ったらキレイに鈴なりクリーンになるモデリングがありましたか?
    ギターには熟練度があって今は「マルチでよくない?」の段階なんだろうけど、本当にFuzzSmileで十分ですか?
    空間系をこのエフェクターで賄う人は多いようですが。

    • がんばれジャズマスター nanodesu より:

      最初に宣言しているように、本気でそう思っているわけではありませんので悪しからずご了承くださいませ。

      • プラクティスx3 より:

        ギター系、ナンバガ系の記事は大体全部読ませてもらってます。
        今まで色々ツッコミたい所はありましたが今回は思わずツッコんでしまいました。
        あとジャズマスのいいところがオフセットボディーだけ、てトコもツッコミたかったです。
        自分は見た目と音が最高だと思ってたのでw

        Fuzzfaceを知る人界隈の暴論に
        「ファズフェイス欲しいなあ」
        「本家ジムダンの水色でよくない?」
        というのがあります。沼回避やら攻守ともに最強の結論です。本家ですし。

        我々はギターいじりばかりで練習しなさすぎるのでギタ錬もがんばりましょうね。
        過去記事に一曲通して弾ける=ギターが弾けると言えるって話ありましたよね。
        RAMONESのBlitzkrieg Bopみたいに通しで弾くのが容易な曲リストとかいい記事になると思いますよ。ギター初心者は常に居ますんで。
        それでは。

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