ギター

レスポールは初心者におすすめできるのか、真剣に考えてみる

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エレキギターの御三家と言えば、ストラト・テレキャス・レスポール。これらがエレキギターの歴史を牽引してきたといっても過言ではありません。

https://gibson.jp/electric/1959-les-paul-standard-reissue

レスポールで言えば私はチェリーサンバーストが好みです。渋い虎目に元気な赤が映えてます。

https://gibson.jp/electric/1957-les-paul-special-single-cut-reissue-vos

時点でTVイエロー。TVイエローの由来なんですが、白黒テレビで見た時にによく映える色を狙って考案されたものです。最初からテレビ映えを狙ったカラーリングなんて、面白いですよね。それが名前にも含まれているという。

バリエーションにTVホワイトがあり、どちらもギラつきを抑えた落ち着いたカラーになっています。白黒テレビで見ると、赤とかの派手なカラーは汚く写ってしまうそうですね。

優秀なレスポールとES-335

ギブソンのレスポール系とES系は設計が優秀で、特にブリッジとサーキットが優れています。チューンOマチックブリッジとストップテールピースの組み合わせはオクターブチューニングが完璧で、ビビリ音なども一切ありません。

フェンダーギターの弱点の多くがブリッジにあるのに対し、ギブソンのブリッジはしっかりした作りです。弦はしっかりとテールピースで固定され、深い角度でサドルと接触します。またヘッドには角度がついており、それと相まってビビり知らず。フェンダーのギターにTOMブリッジが移植されることも多く、それほどに優れたブリッジです。

その反面、ヴィンテージにありがちなブリッジとテールピース一体型のバーブリッジは今ひとつ。オクターブチューニングを完全に放棄した男らしすぎる仕様です。それを改善したのがコンペンセイテッド・テールピースですが、多少マシといった程度。音響特性は優れていると思いますが。

ピックアップはノイズに強くパワフルなハムバッキングを搭載し、太く甘いサウンドはロックからジャズまでこなすオールラウンダー。高音が美しいフェンダーとは好対照。回路は2ボリューム2トーンで扱いやすいものです。最初はとっつきづらいかもしれませんが、慣れればこんなに簡単な回路も無いでしょう。

ギブソンのギターは基本的にセットネックで、ネックとボディを高い精度で接合してます。そのため製造コストが高く、ギブソンギターは全般的に高めの価格設定です。セットネックは手間のかかる工法で、「ほぞ」の加工からして高い技術が必要です。それをニカワで接着して長い時間をかけて乾燥させるわけですから、セットネックである時点でコストは上がります。

ボディもアーチトップで美しい曲面を描き、美しい虎目の材を使用していたり、手間と材料費は嵩むむ一方。安く量産するということを意識していない設計なんですね。しかしアーチトップやバインディングを省略したレスポールスペシャルやジュニアもラインナップされており、そちらは多少安くなっています。

上記のようにギブソンのレスポール系とES系は非常に優秀ですが、SGとかファイヤーバードみたいなダメギターも存在します。何がダメなのかというと地獄のようなヘッド落ち。ボディとヘッドの重量バランスが悪く、立って弾くとほぼヘッド落ちに悩まされることになります。後継機種の方がダメギターになってしまうというのはギブソンもフェンダーも同じのようです。

ちょっと重かったり

レスポールはフェンダー系ギターよりちょっと重いです。ストラトが3kgちょっとであるのに対してレスポールは4kg前後もあります。長時間弾くとなると軽いほうが良いのは間違い無いですが、私はギターの重量なんて気にしません。

弱点はネック強度

唯一の弱点はネックの強度が不足していること。ギブソンのギターにはヘッドに角度がついているため、そこのくびれがウィークポイントなんですよね。

そもそもの強度が高くない上に、不意に倒したときはそこに力が集中します。私の友人はレスポールとES-335のネックを折ってしまったことがあります。ストラップが脱落したときと、ケースから脱落したときですね。

ストラップが脱落して折れてしまったのでは悔やんでも悔やみきれませんので、ロックピンやストラップロックは絶対に使った方が良いでしょう。

フェンダーとは違いネックとボディが接着されているため、折れたらネック交換というわけにもいかず、高額の修理代がかかってしまいます。

良いギターである事は間違いないが・・・

レスポールは設計、デザイン、プレイアビリティ、全ての面において優れたギターです。しかし構造上高額でありネックがデリケートである事を考えると、手放しに初心者でおすすめするわけにはいきません。予算が許すのであればレスポールは間違いないギターなのですが・・・。

そこで、レスポールのトリビュートシリーズなんていかがでしょうか?

こちらはレスポールの優れた設計と美しい外見を継承しながらも、バインディングを省略するなどしてコストを抑えたモデルです。実売価格は13万円程度ですから、Made in USAのレスポールとしては破格。低価格といえどマホガニーバックとメイプルトップのラッカー仕上げで贅沢な仕様です。ネックはメイプルに変更されていますが、強度が高いためメリットでもあります。

レスポールが欲しいけれど予算を抑えたい方にはピッタリのモデルですね。

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