グレッチとエレマチの違い

各ギターメーカーは多くの場合サブブランドを持っており、グレッチの場合は「グレッチ エレクトロマチック」がそれにあたります。

その違いは、似たような外見で、パーツや生産国が異なるというもの。

細かくみていきましょう。

目次

外見の違い

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本家グレッチのG6120に対し、エレマチにはG5420が存在します。

見た目はよく似ており、グレッチらしく大柄なボディとフルアコ構造で、ビグスビーも搭載。

サイズは16インチ幅、深さは2.75インチ(70mm)と共通であり、この2つは概ね対になる存在であると言えます。

きちんとセルバインディングが巻かれており、高級感がありますね。

こういった装飾は廉価版では省略されがちですから、重要なポイントです。

流石に指板はエボニーでなく、ローレルです。

ローレルとはローズウッドの代替材で、似たような性質を持つとされています。

まあ我々に音を聞き分けることは不可能でしょう。

インレイは本家と同じくサムネイルインレイ。

色はオレンジの他、アニバーサリーを想起させる薄緑、テネシアンっぽいバーガンディなど、元のモデルに寄せたカラーリングです。

このように、遠目から見ればほとんど同じようなギターです。

生産国の違い

その差を分けているのは、生産国とパーツです。

本家の現行品は日本製ですが、エレマチは中国・韓国です。ヘッドの裏を見ればすぐに分かりますね。

生産国がギターの良し悪しを決定するわけでなく、重要なのは品質管理ですから、あまり拘る点ではないと思います。

ロゴの違い

実はロゴのフォントも微妙に違います。

エレマチは、GRETSCHの文字が角張っています。

少し前のエレマチはヘッドやロッドカバーに大きく「Electromatic」と書いていましたが、最近はピックガードに小さく表記する程度に変更されました。

正直、目立たなくして正解だと思います。

ブランドとしては差別化のために明記したいでしょうけど、「廉価版」を意味する文字が大きく書いてあることを喜ぶユーザーは居ません。

パーツの違い

楽器屋の店員ですら「本家と同じパーツを使ってるんですよ!」なんて事を言っていましたが、間違いです。

ほとんどのパーツが廉価なミリ規格であり、本家とは全くの別物です。

ノブ一つとっても全く異なりますから、共通部品はほとんどありません。

ピックアップ

心臓部からして違います。

G5420のピックアップはブラックトップフィルタートロン。

本家フィルタートロンとは似て非なるものです。

エレマチにしか搭載されていないあたり、エレマチ用に開発された廉価版でしょう。

見た目は格好いいですね。

まあ廉価版が本家と同じピックアップを積んでいることなど稀ですから、目をつぶりましょう。

ビグスビー

本家のビグスビーはB6ですが、エレマチには廉価版のB60が搭載。

これも韓国製です。

Bigsby LICENSEDの文字が示す通り、ビグスビーのライセンスを受けて別の業者が製造したものになります。

B6は手間のかかるサンドキャスト方式で、アメリカで手作りされています。

B60はコスパが良く量産性に優れたダイキャストによる機械製造。

見た目はほぼ同じですが、ダイキャスト方式は表面がのっぺりしている点から判断できます。

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ペグ

ペグはグローバーのスタタイト型を意識したオープンバックになっています。

メーカーは不明ですが、ヴィンテージスタイルを採用している点は評価できます。

しかしこのタイプ、めったに見かけませんので、逆にレアかもしれません。

型番の違い

本家は概ね6番台の数字ですが、エレマチは5番台になっています。

代表的なG6120とG5420からもそれが見て取れますね。

もちろん例外もありますが、ほとんどのモデルにおいてこの法則が当てはまります。

ハードケースは付属しない

当然ながら、高価なハードケースは付属しません。

新品で買った場合、おそらくは安価なギグバッグが付属すると思いますが、それでも無いよりはマシかもしれません。

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幸いグレッチは、公式にハードケースを販売するようになりました。

どうしてもGRETSCHロゴ入りのハードケースが欲しい場合は、そちらをお買い求めください。

音はいいのか?

店頭で試奏しましたが、音が悪いとは全く思いませんでした。寧ろ普通に良いくらい。

ただ、グレッチっぽいかというと微妙です。

まあ廉価版に対して、最上級のサウンドを求める人も居ないでしょうから、必要十分じゃないでしょうか。

全体的に

決して悪い品ではないと思います。

しかし廉価版ですから、メーカーのこだわりとか、木目がどうとか、パーツが良いとか、そういったこととは無縁です。

廉価版のギターとしてよくまとまっているな、という印象。

とはいっても、とにかくフルアコは楽しいんですよ。音がバーンと出て。

ですから、フルアコースティック・エレキギターの入門用としての需要は十分に満たしていると思います。

とにかく見た目だけでもグレッチ!という人には向いているでしょう。

とても夜は弾けませんけどね。

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