エフェクターギター

IbanezのTONE-LOKシリーズ、SM7 SMASH BOXを見てみる

スポンサーリンク

Ibanezは色々とエフェクターを出してはいたのですが、残ったものはそう多くありません。今あるのはTS-9 Tube ScreamerMINI SERIESくらいでしょうかね。しかしながら、Ibanezと言ったらチューブスクリーマーというような代表機種があるだけで凄い事です。

そしてその昔存在した、TONE-LOKというシリーズのお話。1999年に登場し2001年にはグッドデザイン賞まで受賞しましたが、その後数年で廃盤となったシリーズです。見た目は無骨ながらもハイテクな方向性を目指しており、実際に高機能です。

HOSHINOGAKKI | TOPICS

SM7 SMASH BOXのレビュー

筐体はズッシリとした金属製。

私の手元にはSM7 SMASH BOXがあります。こちらは激しく歪むディストーション。2バンドEQ、ノイズゲート、歪みの切り替えまで付いていて豪華な仕様だと思います。

ノイズゲートはVOIDスイッチで2段階から選べて、ディストーションにありがちなホワイトノイズをバッサリ切り落とします。そこそこ効きが良く、歪み系にこれを内蔵しているのはありがたいです。

歪みはSHARPとSMOOTHから選択可能。主に高音の鋭さが変わります。私としてはSMOOTHの方が少々マイルドで好きでした。

お手軽にメタルとかハードロックの雰囲気が出せて、各種スイッチの使い勝手は良好、ドライブ0でも結構歪みます。私はディストーションを全く使わないため知識に乏しいですが、良い製品じゃないかと思います。

販売当時の情報を確認してみる

http://www.hoshinogakki.co.jp/pdf/ibanez/catalog/2000JP.pdf

当時のSM7の定価9500円、同シリーズも1万円前後の価格帯の商品です。そんなに売れたシリーズではなく大した人気も無いため、中古価格は落ち着いています。因みに同シリーズにもTS7 Tubescreamerというのがありますね。

注目のトーンロック機能

TONE-LOKシリーズの特筆点はやはりロック式のノブでしょう。プッシュ-プッシュ式でノブが引っ込みます。これは演奏中不意にノブが動いてしまわないための機構ですね。深いストロークで、カチカチとした手応えが小気味良い。

しかしノブの固定というのは、わざわざメーカー側が押し込み式のノブを採用してセールスポイントにする程では無かったんですね。ノブを固定したいのであればユーザー側でマスキングテープを貼ったり、メーカーがやるにしてもノブをカバーで覆えば良いだけです。実際JOYOのミニペダルは蓋が付いていますね。押し込みノブというのは少々過剰で、単純にコスト増にしかならない気がします。今そのような機構を搭載したエフェクターはありませんから、やはり需要の無い機能だったんでしょう。ノブを固定したいユーザーは多いはずですが、消費者心理というのは簡単じゃないですね。

ワンタッチで開く電池蓋

電池蓋は底の黒い部分を押し込むとワンタッチで開くので便利です。BOSSも素手で開けられますがワンタッチではないので、手軽さではこちらに軍配が上がります。ツメは金属製ですので、折れたりする事も無いでしょう。個人的には押し込めるノブよりもこっちの方がありがたかったり。

弱点はスイッチ

弱点と言えば、電子スイッチ。私の個体は大丈夫でしたが、耐久性が低く割とすぐに接触不良を起こしてしまうそうです。スイッチ自体BOSSと比べて妙に小さく見た目からして頼りなさそうです。

まとめ

トータルで見て、良い製品だと思います。ノブや電池蓋など新気鋭の機能が搭載されており、激しい歪みですがノイズゲートと歪み切り替えのおかげで幅広いサウンドメイクが可能です。

しかし今日まで残っている製品ではなく、音に関していまいち個性に乏しい商品であるのは否めません。色々と面白い機構は満載ですが、やはりエフェクターは音ありき。

またディストーションは古参が多いですから、そこに一石を投じるほどではなかったのでしょう。

時代に埋もれてしまった、TONE-LOKシリーズ。今でもたまにハードオフで見かけますので、興味があれば助けてあげてください。引っ込むノブが、あなたに押されるのを待っています。カチカチ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました