安く簡単に高品質なものが作れるからです。
基本的にDIYって買った方が安いですが、シールドだけは別格です。
複数作ればお得
もちろん1本だけ作ってもコストパフォーマンスは悪いのですが、エフェクターを使うのであれば3mを2本使う事になるでしょうし、5mのものを持っておいても損はありません。2、3本作っているうちに単価は下がってきますしね。
つまり複数本作る前提であれば安く上げる事が可能なのです。
私は自宅用に1mとか短いものも作っています。アンプとエフェクターの位置が近い時は短いシールドが便利なんですよね。シールド、プラグ、ハンダに至るまで好みの物を選定し、自由な長さで作れるというのが自作最大の魅力です。
もちろん自分好みの長さでパッチケーブルを作るのも良いでしょう。
市販品は高い
まともな市販品は思いの外高いです。もちろんピンキリですが、まともに使えるラインとなると3mのS-Lで3000円くらいになろうかと思います。
シールドで重視したいのは音質、耐ノイズ性、信頼性。
極端な例を挙げると、安ギターに付属しているようなシールドは使い物になりません。ノイズ耐性ゼロ、すぐに断線して音が出なくなるような代物です。
そういった製品を論外としてまともに使えるシールドを探すとなると、やはり3000円くらいになるのです。もちろんもっと高いものはいくらでもあります。
私もシールドの選定をしていたのですが、高級なシールドであっても接触不良などネガティヴなレビューがあったりですごーく悩んだんですよね。だからもう自作してしまおうと考えたのです。
一本いくらで作れるのか?
で、自作の話です。もちろん一本だけ作るのは割に合わないため、コスパを上げたいのであれば量産しましょう。
参考までに、モガミの2524とスイッチクラフトで3m S/Lのシールドを作った時の金額をサウンドハウス価格で計算してみます。
モガミ2524 3m 450円(1m/150円)
スイッチクラフト280 380円
スイッチクラフト226 520円
部品だけだと原価はたったの1350円でした。モガミとスイッチクラフトを使用した高品質なケーブルがこの金額なら十分安いと思います。もちろん工具を一から揃えるのであればその費用はかかるのですが、そこは量産です。3本も作れば単価はだいぶ落ちますから。
必要な工具について
工具を一から揃える前提であれば単価は上がりますが、工具は手元に残る資産です。特にはんだごてなんてギターをやっていればしょっちゅう使うことになりますから、決して無駄にはなりません。ワイヤーストリッパーも同様です。
はんだごて
HAKKOのはんだ付け入門セットなんていかがでしょうか。はんだ、こて台、吸い取り線までついてこの値段なのでお試しにピッタリです。シールドやプラグのように大雑把なもののはんだ付けには40wぐらいあると良いですね。
本気でやるのでしたらセラミックヒーターの温調式が良いです。加熱が早く温度が下がりにくいですし、幅広い用途に対応できます。私はこれ一本でやってます。
ワイヤーストリッパー
私的には必需品です。シールドケーブルをカッターやニッパーで剥く人もいますが、素早く綺麗に剥くのでしたらやはり専用工具の方が良いですね。量産するスピードも段違い。長く使えるので買っておいて良いかと。
はんだ
はんだは割と何でも良いですが、組成が錫60%鉛40%のものを選んでおけば間違いないです。ケスター44も同じ組成。
拘るのであればケスター44を買ってもいいとは思うのですが、はんだで音が変わるかは疑問符がつきます。まず間違いなく聞き分けは不可能です。というか小分けでパッケージングされていたら本当にケスター44かなんて分からないのでは・・・
フラックス
ヤニ入りはんだであってもフラックスは必須であるとお考えください。酸化皮膜を除去し、はんだの表面張力を抑制します。作業効率が良くなり仕上がりが格段に美しくなりますので是非。
はんだ吸い取り線
必須ではないですが、これがあれば「やり直し」が可能になります。一発勝負をせず、失敗したと思ったらはんだを除去してやり直してください。
とりあえず、モガミ2524を11m買おう。
皮算用で、3mを2本と5mを1本作る想定でいかがでしょうか。失敗しても先端を切り落としてやり直せば済む話です。3mのうち1cmくらい短くなっても誰も気にしません。1mくらい余分に買って練習しても良いかと思います。
失敗前提で作ってみると楽しいですよ。
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