前々から気になっていた、ブリッジのすり合わせ。意を決してやってみる事にしました。グレッチはボディトップとブリッジが対になっているため、通常は必要のない工程です。しかし私の場合ブリッジの木台を交換しているためすり合わせが必要なのです。
安物アーチトップの多くでは省略されている工程ですので、アーチトップと木台の合いが悪いと感じた方はチャレンジしてみてください。
ボディと木台の隙間を確認する
この部分。ボディトップとブリッジ木台の間に紙を差し込んでみてください。紙が入ってしまうようではフィッティングが悪いと言えます。ひどいものだと向こう側の光が透けて見えるような状態です。幸い私のものはそこまで大きな隙間があるわけではありませんが、端っこの微妙な浮きが気になるためやはりすり合わせが必要です。
弦を外す
とりあえず弦を外します。ビグスビーは弦を切らなくても緩めてボールエンドから外すことができます。再利用するのは難しいかもしれませんが、覚えておいても良いでしょう。
弦を外すとそれだけで台座が外せますので、鉛筆で向きをマーキングしておきましょう。向きが分からなくなると面倒です。間違えて削る場所に書いてしまっていますが・・・。ちなみに私は5Bの鉛筆を愛用、DIYにおけるマーキングに重宝します。
パーツを外す
エスカッション、ピックガードとブラケットを外した状態。弦を外すとビグスビーがフリーになりますので、ボディを傷つけないように動きを封印します。私のG6120はポリウレタン塗装なので養生テープを貼っていますが、ラッカー塗装の個体だと塗装が剥がれる可能性があるため別の方法を考えた方が良いでしょう。
すり合わせをする
外した所に320番の紙やすりを貼り付けます。海外のサイトでも320番を使っていたので問題は無いはずです。やってみれば分かるのですが、ローズウッドやエボニーはめちゃくちゃ硬いので目が荒いものを使わないとほとんど削れないのです。
アーチトップの面に沿ってすり合わせを行なっていきます。私は硯で墨を磨るように前後に動かしています。左右に動かしてもいいとは思いますけどね。ただある程度一定の方向に動かした方が良いでしょう。
このように全体的に色が変わったら、満遍なく研げたという事ですね。私が書いた字も消えていますので、しっかりと削れているはずです。あんまり削り過ぎも良くありませんので程々の所で止めておきます。
完成
置いてみて、木台とアーチトップ面が密着していることを確認。間違いなくトーンは改善しているはずです。隙間があっても良い事はありませんから。
私が交換したのはグレッチ純正のエボニーベースですが安い社外品もありますので、そちらで気軽に試してみるのも良いかと思います。
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