ジャズマスターの弦落ちとビビリ音の問題は、全て弦のテンション不足に回帰します。弦が深い角度でナットとブリッジに接触していれば問題は解決するのです。
そこで今回は無料でできる、ナット側に限定した対策をご紹介します。
弦の巻数を増やす
その方法とは「弦を多めに巻く」だけ。
こちらは私のジャズマスターですが、弦を気持ち多めに巻いています。弦を巻きつける回数はだいたい2~3周程度がベストとされておりますが、4周ほど巻きつけております。
このように弦を巻き降ろしていくことにより、より深い角度でナットと接触して弦のテンションが稼げるという寸法です。
フェンダーのギターはヘッドに角度がついておりませんので、時としてこういった対策が必要になる場合があります。
特にジャズマスター、ジャガー、ムスタングは弦のテンションが緩いので有効です。
グレッチやギブソンのヘッドには角度がついているためこのような措置は必要ないのです。
ナットからペグ間の角度が改善
真横から見るとこんな感じ。目に見えて角度が深くなっています。
通常はペグポスト2.5個分先で弦をカットしますが、この場合は3~3.5個分くらいでカットしてます。1~2弦にはストリングガイドがありますから通常の巻数で問題なし。
ついでにストリングガイドを交換
ちなみに私はバレル型のストリングガイドに交換しています。バレル型は滑りがよくチューニングが安定するのでおすすめです。
このストリングガイドは実に優秀で、チューニング中に「ピキッ」と鳴る頻度が随分落ちました。数百円で済む話ですので、手持ちのフェンダー系ギターは全てこれに交換済み。
スペーサーの高さには注意が必要で、ネジの刺さりが浅いとすっぽ抜けますし、逆に深すぎるとヘッドを貫通してしまいます。
そういえば以前スクワイヤの弦を急激に緩めたら、ストリングリテイナーの部分から切れてしまったんですよね。やはり羽根型は抵抗が大きいと思われます。
ちょっとしたデメリット
ちなみに弦を多く巻くデメリットとしては弦が緩みやすいという点が挙げられます。
巻数が増えることによって弦が緩む余地が大きくなってしまうからですね。しかしながら、弾く前に通常通りのチューニングをすればいいだけですし、ジャズマスターにとってはメリットのほうが大きいので、私は多めに巻くようにしています。
以上、ジャズマスターのちょっとしたビビリ対策でした。次の弦交換時にでもお試しください。簡単なことですが、確かに効果があります。
ブリッジ側にはバズストップバーが有効
ブリッジ側の解決策としてはバズストップバーの導入がポピュラーです。弦を上から押し付けて弦の進入角度を稼ぐという、もっとも簡単かつ確実な方法です。元のネジ穴に取り付けるだけですしね。
ナッシュギターズのジャズマスターモデルには標準搭載されているぐらいですから、効果はお墨付き。
見た目も悪くないですし、いつでも取り外せるのが魅力です。
とはいえパーツを購入して取り付けることになるので、導入をためらう方も居るかと思います。まあ最近は随分安くなったのですが。
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