ギター音楽評

日本製ジャズマスター特有の強すぎるハイについて

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ジャズマスターといえば、フェンダーギターとしては太く甘いサウンドが特徴です。ただしそれはUSAの話。

日本製のジャズマスターはどういうわけか、ハイがめちゃくちゃ強いのです。

それもシャキシャキした歯切れの良いサウンドということでもなく、キンキンとした耳に痛いサウンド。

ジャパンとUSAでは結構造りが違うので、それが結果として音の違いに繋がってはいるのですが。

一番の違いはピックアップで、ジャズマスターのピックアップは本来「薄く広く」巻かれているのに対し日本製ジャズマスターのピックアップは「厚く狭く」巻かれています。それがサウンドの違いを決定づけているのは間違いないです。

それにしてもこのハイはどうしたもんか。USAのピックアップに交換するのが手っ取り早いですが、正直そこまでしたくない。というかお金をかけたくない。

ボリュームノブを8に。これで不快なハイが消えた

それで色々試してみた結果分かったのですが、ジャズマスター本体のボリュームをちょっと絞ると良い具合にハイが落ちるのです。

ちなみにトーンをいじろうがセレクタ位置を変えようがキンキンとしたハイは打ち消せませんでした。

トーンを0まで絞れば変わりますがこんなモコモコした音は使い物になりません。

プリセットトーンを使っても変わりましたけど、そもそもあれを使う人は居ないと思われますので対策としては却下。

ということで我が家のジャズマスターのボリューム位置は「8」固定です。ボリュームポットはBカーブですのでリニアではなく、8くらいから急激にハイが落ち始めるのですね。

ハイが落ちる仕組みを学習した

なぜボリュームを絞ると不快なハイが消えるのか、学習しました。

そもそもこれ、ボリュームを絞った時の「ハイ落ち」とか「音のこもり」と呼ばれる現象なんですね。

ボリュームポットを回すと、ホット側とコールド側の抵抗値の比率が変わります。音信号をホットとコールドのどちらにどのくらい流すのかを振り分けているわけですね。

ボリュームを50%にした場合、音信号の半分はホットに流れ、もう半分はコールド側に捨てているといった寸法です。

その時。低音域よりも高音域の成分の方が抵抗を通過しやすいんだそうな。

つまりボリュームが50%の場合、音の成分が綺麗に半分コールド側に捨てられているのではなく、高音域のほうがよりたくさん捨てられていると。

低音域よりも高音域の方がコールドに流れやすい=失われやすい、それがハイ落ちの正体なのですね。

普通ハイ落ちは良くないことなので、できるだけそうならないように工夫します。バッファーを入れたりハイパスコンデンサー/スムーステーパーを導入したり。

しかし日本製ジャズマスターの場合はハイが強すぎるので、ハイ落ちとうまく噛み合って結果的に良い具合になるという寸法なのでした。

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