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M65フィールドジャケットのちょっとしたこと

意外と少ないプラジッパーの4th。

私はミリタリーグッズの収集が趣味でして、そのきっかけとなったM65フィールドジャケットは今でも集めています。

M65はM51の後継。正式名称をM-1965 Field jacketと言い、その名の通り1965年に採用されました。そこから2008年まで現役だったと言いますから、市場に流通している数はめちゃくちゃ多いのです。ただしODの設定があるのは89年までで、90年代からはウッドランドかデザートカラーのみの設定になりました。そのためODのM65を探すとなると必然的にヴィンテージになります。

高年式で状態が良いものが欲しければカモフラージュを狙ってみるといいかもしれません。

私が集めたM65フィールドジャケット達。今手元にあるのは5着ですが、通算で10着くらいは買ったでしょうか。サイズ違いとかモデル違いで集めているとキリが無いので程々にしています。ウッドランドも持っていますが着用機会は無し。今後迷彩柄ブームが起きれば良いのですが。

M65自体2kg近い重量を誇り、美容室等で上着を預ける時にビックリされることもしばしば。「重っ!これ何が入ってるんですか!?」と言われたことがあります。ポケットの中身は空でした。

キルティングライナーを装着すればかなり暖かく、地域にもよりますが真冬でもなんとかいけます。M65を購入する際はライナー付属のものを買った方が探す手間が省けます。

外付けのフードも装着できますがそうしている人をあまり見かけません、やはりフードと組み合わせるべきはM65パーカの方でしょう。

本物の定義

M65をはじめとしたミリタリーウェアは米軍に一度納入された物を「米軍実物」などと定義します。同じ仕様で製造されたものの米軍に直接納品されず一般市場やPXに流れた物を「民生品」と呼び、主にタグのコントラクトナンバーの有無で判別できます。DSAとかDLAで始まる番号ですね。

それとは別に当時と近い仕様で復刻した「レプリカ」が存在します。米軍に納品していた実績のあるアルファなどが販売していますね。これはブランドタグが堂々と付いていたり、独自にデザインされたタグが付いていることから判別可能。

最後に、例えばユニクロやGUがM65に似せて作ったものを「M65タイプ」とでも呼びましょうか。流行っていた頃は多くのファッションブランドがM65タイプを売っていましたね。それだけM65がデザインと実用性共に洗練されているという事です。

もちろん私が収集しているのは米軍実物、たまに民生品が混じります。実際この二つはタグ以外ほぼ同じ品ですので、デザインや実用上の差異はありません。あくまで米軍実物というのは付加価値やヴィンテージ価値であり好事家以外には意味の無いものです。そうでなければ民生品やレプリカで妥協しても全然問題無いと思います。

年代別仕様

M65は大きく分けて4つのモデルに分類されます。

1st

唯一のエポーレット無しモデル。コンマーのアルミジップ。1965年から1966年まで採用。その使用期間の短さから市場にはほとんど出て来ません。チンストラップの素材が唯一シェルと同一素材です。

レアリティが高いですがまず間違いなく状態が悪いので、コレクション目的以外でこれを手に入れる意味は薄いです。

1stを再現しようとエポーレットが取り外されているケースもありますね。実際エポーレットってゴツくて邪魔で、コーディネート上は無い方がいいことも多いのでそうしたい気持ちも分かります。

2nd

2nd以降はエポーレットが復活。チンストラップは綿テープに変更。アルミジップ。タクシードライバーでデニーロ演じるトラヴィスが着ていたのはこれ。そういった背景もあってか人気モデル。やっぱりM65には銀色のアルミジップが似合うと思います。ちなみに私は縁が無く持っていません。

2ndの中でも細かく仕様が分かれていて、初期型は袖にマチがありました。これが薄くて破れやすいため購入時は注意。1968年頃のモデル末期はライナーがグレーのものが存在し通称グレライと呼ばれています。グレライの見た目は良いのですが薄く破れやすいため不評です。購入時は袖の内側に破れがないか確認したい所。

3rd

最も採用期間が長く流通量が多い。見た目上の大きな特徴はブラスジップ。メーカーはSCOVILL、GENERAL、SERVALなど。ランボーが着ていたのはこの3rdモデルですね。フロントジップと立襟のジップの両方がブラスであれば間違いなく3rdです。

ここまで来るとモデルとしては成熟しており大きな欠点はありません。

1972年頃のモデルには何故かグレライがあります。

4th

1985年頃からの最終モデルで流通量が少なく微妙にレア。フロントジップがYKKのプラジップに置き換わっていることが大きな特徴です。初期型は襟のみプラジップ、フロントがブラスジップという仕様があります。

アルミジップは固着しやすくブラスジップはスライダーごと破損しやすいですがYKKのプラジップ頑丈で、実用上は最も優れているかと思います。流通量が少ないことが悔やまれる。

4thはタグが本体と同色の薄緑。おそらくですが白だと反射してナイトビジョン等で敵から発見されるリスクがあったのでしょう。

サイズについて

サイズはタグに記載されています。サイズのほかコントラクトナンバーもありますし、タグのボロさと服全体のボロさは概ね比例しますので重要な情報が満載です。因みにコントラクトナンバーはシリアルナンバーではありませんので複数のM65で全く同一のことがあります。

M65のサイズは胸囲と着丈の組み合わせで成り立っておりMEDIUM REGULARというような表記です。

下記にサイズチャートを作ってみました。

胸囲サイズ
74-84cmX-SMALL
84-94cmSMALL
94-104cmMEDIUM
104-114cmLARGE
身長レングス
150-160cmX-SHORT
160-170cmSHORT
170-180cmREGULAR
180-190cmLONG

私は身長168cmで体重59kgくらいですが、胸囲X-SMALLだと少々タイト、SMALLだと少々肩が落ちます。

着丈X-SHORTだとベルトに少しかかるくらいで短め、SHORTだと尻に被さります。REGULARだと尻が隠れます。

NATOサイズチャートに従うとSMALL-SHORTが適正サイズということになりますが、それだと多少肩が落ちて着丈は尻に被さります。袖丈は僅かに長めでギリギリ掴めるくらい。最近はゆったり着たいのでSMALL-SHORTの方がしっくりきます。

自身のスペックと照会すれば自ずと最適なサイズが見つかる筈ですが、まあそんなに上手くいきません。M65は日本人向けのサイズでは無い上に誤差がデカいですから。しかも適合身長が10cm刻みなんで、自身にジャストなサイズなど見つかるはずもありません。何となく求めるサイズ感であればそれで良いかと。

多分ですけど、米軍人の体格や多くの人種に対応する必要があったことからこんなにサイズが多いんじゃないかと思います。

購入時の注意

まず偽物を掴まされないことです。レプリカをレプリカと理解した上で買うことは全く問題無いのですが、本物を謳った偽物を掴まされたのでは目も当てられません。

最初の判断基準はもちろんタグの内容でDSAとかDLAで始まる番号が記載されていれば米軍納入実績のある「実物」という事になるのですが、そこまで再現した類似品である可能性も否定できません。他にもフォントとかタグの雰囲気など見るべき点はあります。

あと実物は生地が異様にガッシリしていてものすごく重たいです。縫製はガタガタで、むしろ作りが雑な方が本物らしいと言えます。

毛玉

M65のシェルは綿とポリエステルの混紡(混紡率は時期で異なる)ですが毛玉が出ていることがしばしば。

毛玉があると余計みすぼらしく見えるので除去すべきです。電動毛玉取り、ほつれ補修針、ハサミ、ブラシを駆使して全体を整えると多少は清潔に見えます。ただでさえM65は小汚いですから気をつけたい所です。

ダイソーのものでも用は足せるんですが、使っているうちに刃とシールドが接触して異音を放つようになってしまいました。強く押し当てすぎたのかもしれませんが、次はマクセルイズミを買おうと思いまうs。

クローバーのほつれ補修針は素晴らしい製品でして、ザラザラした部分の摩擦で飛び出した糸を生地の中に引っ込めることができるんですね。

ジッパーの破損

テープで補強されている部分が千切れていたら要注意。

ジッパーの修理は困難です。交換を請け負う業者もありますが結構かかります。あとは蝶棒が破損していないかどうか。蝶棒が噛み込んでいるテープが千切れたらこれまた修理が困難。ジッパーごと総とっかえするしかありません。早めに瞬間接着剤で固めておくと良いでしょう。

まあジッパーが壊れていてもボタンが生きていれば留めることはできますんで、気にしないという手もあります。

スナップボタンの破損

大抵はフラップ等をパチンと留めるボタンが割れていてきちんと閉めることができません。というかこれが割れていない個体を見た事がないような・・・。まあ割れていてもなんとか閉まるのですが。

パーツの欠損

欠損していることの多いパーツは襟に内蔵されている簡易フードとウエストと裾のドローコードです。これらは人為的に取り外されている事が多いんですよね。何故かというと邪魔だから。

裾のドローコードは編み込まれたゴム紐が劣化しやすいです。まあ裾を絞ることはあまりないため無くても良いんですけどね。ウエストの方はシルエットを変えるのに有効ですのでできれば欠損は避けたいところ。

ここのジッパー内部にフードが隠されている。
フードを出した状態。このシルエットもたまには良い。

M65といえば収納式の簡易フード。使わないときは首のあたりに収納されていて、その膨らみが猫背に見えてしまいます。そのためスタイリングを優先したい人は取り外してしまう事が多いのです。

そのようなカスタムもファッション上はアリですが無いと寂しいのも事実。ヴィンテージのM65を傷つけるのはなるべく避けたいので、カスタム前提であればレプリカでやったほうが良いですね。

今でこそ時代遅れなM65フィールドジャケット

この手のミリタリーウェアは「流行に左右されない」などと表現されますが、嘘です。ここ数年でおしゃれな人がフィールドジャケットを着ていた試しがありません。私の記憶では2000年台半ばぐらいまでは流行っていた気がするのですが。2010年台に入ってからは特にブームは無かった気がします。

野暮ったいですし、くすんだようなカーキ色は全く映えません。何より日本人の体型にマッチするようなパターンではないのです。

M65パーカは定期的に流行するんですけどね。特にオーバーサイズが定着してからはパーカの方がコーデしやすいですし。

ただ最近は古着ブームが起きていますし、アウトドアファッションも街着として受け入れられています。M65フィールドジャケットもいつか復権するかもしれませんね。そうなると嬉しい反面、入手しづらくなったりして困るのですが。

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