エフェクターギター

素晴らしきケンタウルスクローンの世界

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伝説のエフェクター。そんな風に呼ばれるKLON の「ケンタウルス」を知らない人は少ないと思う。ちなみに私は全然知らなかった。私はエレキギターが好きだがライブで弾く機会は少ないため、エフェクター知識は急所なのである。

ケンタウルスは他にケンタウロスとかケンタとか呼ばれるが、この記事ではケンタウルスで統一したいと思う。私の友人はこれのことを「ケンタロス」と発音するが、いかに表記揺れが多いケンタウルスといってもそれだけはおかしいだろう。

ケンタウルスの希少性について

ケンタウルスが如何にして有名になったのかというと、有名人の使用とそのプレミアムさである。日本ではCharとB’zの松本孝弘や、私の敬愛する田渕ひさ子が愛用している。因みにギターマガジンの「エフェクターを3台選ぶなら?」という企画での田渕ひさ子の回答は、「BD-2、ケンタウルス、FLASHBACK」であった。

そして希少価値。当初の定価は239ドル、価格改定後は329ドルだったらしいが、現在は20万円から30万円程度で取引されている。生産終了の上、初期型は特に数が少ないため高騰しているのだ。欲しくないと言えば嘘になるが、私はエフェクターの希少価値にさほど興味は無い。

ケンタウルスの音質について、イケベ楽器には次のように記載されている。

Bill FinneganがKlonを作った理由は明快だ。真空管アンプのボリュームを6で使った時のサウンドに満足していたとしても、ボリュームを4にするとサウンドのリッチさは失われてしまう、、、。ボリューム4の時でもボリューム6と同じ様にリッチなサウンドを出すことは出来ないだろうか?そんな多くのギタリストが思うような単純な理由からBill FinneganはKlon最初の製品CENTAURを 生み出した。

https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/KLON-KTR/index.html

だから「めちゃくちゃ歪む」とかそういう事でなく、真空管アンプの豊かで自然なサウンドをボリューム全域で得られるようアンプをプッシュするものであると解釈できる。

クローンペダルの存在

そんな風に伝説と化してしまって一般人には入手し難いものだから、市場にはクローンペダルが溢れている。

大手から自作、中国、隅々までケンタウルスクローンが浸透している。

そんな中私が注目したのは中華製クローン。言うまでもなく激安で、しかもアリエクやAmazonで簡単に手に入ってしまうのである。

アリエクで購入

ほんの気まぐれにすぎないが、今回私はアリエクでCalineの「PEGASUS」を購入した。大きめの筐体が何となく目に留まった。送料諸々を含めて約5000円だった。メーカー名はケーラインと読むらしい。到着までは3週間程度、思ったよりは早い。ちなみに箱はベコベコだった。

まずこの見た目のダサいこと。中華製クローンは音の評判こそ悪く無いが、デザインは最低レベルである。ペガサスという名前からしてダサすぎるし、ギターを持った人馬のデザインを見て欲しがる人が居るのだろうか。

付属品はゴム足と外付けのバッテリースナップ。これが超便利で、私はエフェクター自作の際導通確認に使っている。

PEGASUSの音をレビュー

ペダルボードに載せるとこんな感じ。MXRサイズよりも1.5倍くらい大きいサイズ感だ。私は大きいエフェクターが嫌いではないが、機材が大きい人には面倒かもしれない。

ちなみに太田胃散は前自作したケンタウルスのバッファーだ。邪魔なのでいつか統合しようと思っている。

サウンドは存外に良いものだ。全域で綺麗にプッシュしてくれるし、トーンの効きも良い。極端に歪む性質のものではないが、GAINを上げるとドライブしていく。

かけっぱなしでも良いし、ギターソロでブースターとして使っても良いだろう。

私の稚拙な演奏では当てにならないし、何より本物を持っていないため比較はできないが・・・。

本物と比較している動画を見てみた。そう、殆ど違いが分からないのである。本物の方が音抜けが良いが、そんな事を気にする人がクローンなんて買わないだろう。一般人には5000円で買えるケンタウルスクローンで十分なのである。

ただこの製品、トゥルーバイパス仕様だ。ケンタウルスといえばバッファーの優秀さが知られていて、信号の増幅が自然らしい。

その反面微妙に音量が上がってしまうため後継機種のKTRではバッファーのオンオフスイッチが実装されたが、KLONとしてはバッファーオンを推奨している。

バッファードバイパスとトゥルーバイパスは一長一短あるため完全に好みだが、ケンタウルスクローンであればやはりバッファードバイパスか、或いはオンオフを選べるようにしてほしかった。まあ5000円なので文句は言うまい。

クローンでも別にいいよねというお話

田渕ひさ子が検証! ケンタウルス系ペダルの知られざる世界|特集【デジマート・マガジン】
オーバードライブの名機として名高いクロンのケンタウルス。あの極上のオーバードライブ・サウンドを欲するプレイヤーは生産が終了した現在でもあとを絶たず、他メーカーから多数のケンタウルス・オマージュのペダルが流通している。ここでは、ギター・マガジン2016年2月号の特集「ケンタウルス系ペダルの知られざる世界」と連動し、“ケンタウルス系ペダル”と評されるモデル8つを

田渕ひさ子が言うには、何十万円もするオリジナルをわざわざ買う必要は無いと。流石に中国製の激安クローンは信頼性に難ありかもしれないが出音には問題ない。実用するのであれば10000円前後のメーカー品で十分だろう。

何にせよ普通には入手し難いエフェクターであるから、手頃な価格でクローンが入手できるだけでありがたいのである。

今後もケンタウルスクローンを買い足すかもしれない。

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