ナンバーガール音楽評

シブヤROCKTRANSFORMED状態を全曲レビュー

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シブヤ ROCKTRANSFORMED状態
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昨日の記事で、シブヤROCKTRANSFORMED状態を激推ししました。これこそナンバーガールの初期衝動、決定版、ナンバガ初心者へのおすすめとして完璧だと私は確信しております。何から何まで必聴、これを聴かずしてナンバーガールは語れません。

  1. Eight Beater
  2. Iggy Pop Fanclub
  3. タッチ
  4. 桜のダンス
  5. SAMURAI
  6. 裸足の季節
  7. Young Girl 17 Sexually Knowing
  8. 透明少女
  9. 狂って候
  10. Destruction Baby
  11. 日常に生きる少女
  12. 我起立一個人
  13. Super Young
  14. Omoide In My Head

1.Eight Beater

ナカケンのとってもヘヴィなベースに始まり、同時に上がる歓声が気分を高揚させる。ライヴ感は抜群。スタジオ音源も非常にラウドだが、それ以上に向井のシャウトが激しく突き刺さる。シンプルながら激しい曲、ノリノリで楽しめる。

2.Iggy Pop Fanclub

おそらくナンバガ史上最もポップな曲。明るい曲ながらサビ前の進行と歌詞は異様にセンチメンタル。ちなみにナンバーガールが最後に演奏した曲。最後を飾るに相応しい曲だと思う。

3.タッチ

ややスローながら、非常に緊張感がある。ナンバガ後期に通じる曲だと勝手に思ってる。アヒトイナザワのカウントは「殺伐!」。確かに殺伐とした曲だ。

4.桜のダンス

ナンバガの歌詞は文学的とも意味不明とも評されるが、桜のダンスの歌詞は別格に意味不明。ボーカルの小ささも相まって、何を言っているのか全く分からない。それでも曲の緩急は激しく、サビまで突き抜けていく。名MC「渋谷は炎上するか?」は桜のダンス末尾で聞くことができる。

5.SAMURAI

名曲。向井の噛み噛みで意味不明なMCはあまりに有名。例のごとくスタジオ音源とはかけ離れた演奏で、ドライブ感が段違い。このバージョンがベストに収録されたのも納得だ。

「何故、そこまでして 腹を切らなきゃいけんのか 何で そこまでして 自分のプライドを見せ、付けなきゃいけないのか 俺にはようわからんが」
「すごい」
「それは」
「素晴らしいことだ」
「かもしれせんね、SAMURAI」

6.裸足の季節

SAMURAIからノンストップで繋ぐイントロは鳥肌もの。うっかりするといつの間にか曲が変わっている(流石に聴き慣れたらそんなことはない)。

7.Young Girl 17 Sexually Knowing

切ないMCから始まるややスローでポップなナンバー。ナンバガとしては少し存在感に欠ける曲かもしれない。

8.透明少女

「例えばあの子は」
「俺が思うに」
「例えばあの子は透明少女」

透明少女といったらこんなMC。誰でも知っているデビュー曲、最早説明不要だと思う。ただし、透明少女単体で見るとこれがベストアクトとは思わない。

デビュー曲ということもあり、私の手元だけで8種類の透明少女がある。自分の一番好きなバージョンを探してみるのも良いかもしれない。私は異様に音が悪いデビューシングル版が好き。

9.狂って候

めちゃくちゃ良い。スタジオ盤とはもはや別物で、エモさがすごい。アヒトのカウントは「鋭角!」。終盤の田渕ひさ子のギターリフは必聴で、まん丸に歪んだ音が調子はずれに揺れる様はジャズマスターが泣いているかのようだ。

10.Destruction Baby

発表時期が少し後であるため、他の曲とは空気感が異なりややダークな印象。ナンバガの中では聴きやすい部類ではないだろうか。アヒトのカウントは「US録音」。

11.日常に生きる少女

「オレはやよいちゃんが好き」

向井秀徳

誰!?相変わらず意味不明、突然のやよいちゃんへの告白から始まる。やよいちゃんとは向井が声をかけた観客の女性の名前で、向井が妄想したやよいちゃんの日常の曲。日常に生きる少女とはまさしくやよいちゃんの事だ。向井の純度100%の妄想歌詞だが、明るくストレートな曲。Iggy Pop Fanclubと近いテイストか。

12.我起立一個人

アイスタンドアローンと読む。終盤へとゆっくり向かっている予感を感じさせる。ナンバガの曲の中では、最も歌詞偏重な曲に思える。この歌詞は向井の「妄想」ではなく、「独白」のように感じられる。

13.Super Young

繰り返されるメインのギターリフは特徴的で、ナンバガっぽさを端的に表したリフだと思う。間奏部分はライブごとにわけのわからないMCというか朗読が入るのがお約束。

なんと歌詞カードには「間奏 ~自由に詩を書いて朗読して下さい~」なる文言が書かれている。

今回のバージョンはお母さんの作るからあげ、ドロロンえん魔くんの思い出話。イナザワくん、今日またビールを飲もうじゃないか。この謎の詩、いい出来だ。

14.Omoide In My Head

お約束のドラムスアヒトイナザワから始まる。最後の曲と言えばこれだ。Omoide In My Head全バージョンからするとベストアクトではないと思うが、このバージョンは、向井が盛大に歌詞を間違えるのが楽しめる。最後のサビ、「まぼろしに」を「ポケットに」と言い間違え「ポケットに !”#$%&’ 俺を!俺を!!!!」と誤魔化し気味にシャウトする様子は圧巻。

総括

まことに僭越ながらレビューさせていただきました。レビューのため再度聴き込んでみたのですが、何度聴いても飽きませんでした。それ程までにこのライブ盤は素晴らしい。この場に居たかったものですが、このライブは1999年。私はまだ小学生なのです。

しかしこの度ナンバーガールの再結成が決定しました。見に行かないなんてありえない。今度こそ後悔の無いよう、この目でナンバーガールを見届けたいと思います。

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