値段、デザイン、製造国、製造方式が違います。そもそもビグスビーは
- Original Kalamazoo™ Series(本家、B6など)
- Lightning™ Series(廉価版、B60)
でラインナップが分かれており、前者が本家アメリカ製。後者はライセンス生産の廉価版です。B6が本家でB60が廉価版といった具合に型番の桁数で判断できます。
当然のことながらグレッチには前者、グレッチエレクトロマチックシリーズには後者が搭載。エレマチ自体が韓国製だったという事もあり、ライセンス品のビグスビーも韓国製ではないかと言われています。
数字が1桁なのは本家、2桁になると廉価版ということを覚えておいてください。サウンドハウス価格だとB5は2万円、とB50は1万円。Amazonのは妙に高いんで、サウンドハウスで買うべきですね。
本家はアメリカ製、廉価版は多分韓国製
本家のカラマズーシリーズは未だにアメリカ製です。わざわざ人件費の高いアメリカで、わざわざ手間のかかるサンドキャスティング方式で鋳造し、わざわざハンドメイドされています。ギターの世界というのは案外保守的で、効率や先進性よりも伝統が重視される傾向にありますからね。昔の製法を残したのは正解だと思います。
対してB60をはじめとした廉価版のライトニングシリーズは私の知る限りでは韓国製です。本体にはLICENSEDの文字が刻まれていてライセンス品であることを示しています。本家は値が張るので廉価版があるだけでもありがたいことです。細部は異なりますが使用上はほぼ同じなので。
鋳造方式の違い
本家は手間のかかるサンドキャスト(砂型鋳造)、廉価版はコストパフォーマンスに優れるダイキャスト方式です。サンドキャストは独特の甘いディティールで、ダイキャストはシャープなディティールですがのっぺりしています。鋳造方式自体がモノの良し悪しを決定するわけではありませんので、わりとどうでも良い要素かと。
デザインの違い
B6とB60を並べるとこんな感じ。まあほぼ同じなんですがビミョーにデザインが異なります。本家にはPATENTの文字がありまして、廉価版にはLICENSEDの文字が控えめに書かれています。あとはB6の方がボディエンドが長く大きな穴が空いています。ボディが厚いギターのエンドピンとネジ穴をそのまま利用できるわけですね。
アーム(ハンドル)の形はほぼ同じですが、私がエレマチを試奏した時はアームがいかにも金属の板という感じでちょっと握り心地が悪かったです。
まとめ
本家と廉価版。製造国。鋳造方式。細かいデザイン。これらが主な違いです。見た目と機能は殆ど変わらないので、安ギターに取り付けたい場合は廉価版のライトニングシリーズで十分でしょうね。逆に高級なギターにはやはりオリジナルカラマズーシリーズを選択したい所です。
因みにビグスビーにはパチモノが存在します。
昔はビグスビーの偽物なんてアリエクぐらいでしか見かけませんでしたが、今やAmazonでも手に入る状態です。
あんまり褒められたことじゃないですが、安ギターに偽ビグスビーを取り付けてみると楽しいでしょうね。あとはドリルで穴を開けてストリングスルービグスビーに改造してしまうとか。というか偽物だからといって、本家の悪い部分までコピーする必要は無いと思うのですが。
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