ギター音楽評

グレッチのギターってどう違うの?

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私が所持しているのはG6120 Nashville。そこで新たに、6119が欲しいという話をしていた。すると複数の友人から「違いが分からない」と言われてしまった。

なるほど、ふつうは6120と6119の見分けがつかないのか。

確かにその気持ちは分かる。私もグレッチを持っていなければそんな事は分からなかっただろう。

並べてみた

https://www.gretschguitars.jp/gear/vintage-select-edition/

いっそのこと並べてみた。もちろんこれが全てではないし、多くの機種にカラーやダブルカッタウェイのバリエーションがある。同一機種でピックアップが違うパターンもある。

グレッチは色に対するこだわりが強く、機種ごとにイメージカラーが存在する。6120ならオレンジ、6119ならバーガンディ、6118ならスモークグリーンといったように。

機種名にカラーが含まれていることも多く、ホワイトファルコンが典型的だ。ホワイトファルコンは白金だが、それが黒金だとブラックファルコンだし黒銀だとシルバーファルコンだ。そんな具合にカラーが変わると機種名が変わる場合がある。

実はホワイトファルコンとカントリークラブはほぼ共通の仕様で、違うのは色とヘッド形状くらいだ。横山健のシグネチャーモデルであるケニーファルコンは、ホワイトファルコンをカントリークラブ色にしたものだ。

もちろん差別化しているのは色だけでなくボディ幅、ボディ深さ、スケール、ピックアップなど色々あるのだが、知らない人からしたら「どれも同じじゃん」と思うのは仕方のないことだと思う。

兄弟機種が多数

G6120はグレッチを代表する機種であり、G6119とG6118はそのバリエーションだ。G6120はエボニー指板で金メッキパーツを多用するなど豪華絢爛な仕様だが、下位の2機種はローズウッド指板、パーツはクロムメッキでシックな仕上がりとなっている。

またボディ幅は16インチで共通だが深さが異なり、G6119は1.85インチで最も薄い。

シリアルはG付きとG無しがある

Gが付いたり付かなかったりするのは年代によるもので、2002年まではG無し、2003年からはG付きである。後者はボディシェイプが良くなっているため、ヴィンテージに拘らないのであればG付きが無難だ。

Gの有無で機種が変わるわけではないので、グレッチの機種は基本的に4ケタの数字で判別する。

しかし単に6120とか6119とか数字を言われても、ピンとこないだろう。グレッチのユーザーですら間違うことがる。

ペットネームがある

6120には当初は無かったが、途中からナッシュビルというペットネームがついた。6119はテネシアン、後に権利関係でテネシーローズに変わった。ああ、ややこしい。

ホワイトファルコンにも実はいろいろあって、G6136、G7593、G7594など、これら全部ホワイトファルコンだ。要は白くてハヤブサの絵が描いてあればホワイトファルコンを名乗るのだが、バリエーションは多い。バイクに例えるならニンジャとかカタナみたいな通称と同じで、必ずしも一つの機種を表しているわけではない。

違いをまとめると

一見して分かる違いは色くらいだが、ボディ幅、深さ、スケール等で色々とバリエーションがあるということ。

しかしこれらは結局、所有者にしか分からない微妙な違いでしかなく、他の人からすればどれも同じに見えるというのは仕方のない事だ。

かくいう私もG6120を買った時、そんな事は全く知らなかった。ただグレッチの代表機種だった事と、明るいオレンジが気に入ったというだけだった。

しかも同一機種であっても仕様違いが多い。何故そんなに仕様変更が繰り返されたのかというと、言うまでもなく売上のためだ。

去年のモデルとはここが違う!とアピールして、セールスポイントとしたのである。

しかし度重なる仕様変更は市場の混乱を招くし、人気の分散に繋がってしまう。ブライアンセッツァーも、「仕様変更が多すぎて本当に良いものは僅かな期間にしか生産されていない」と語っていた。

ちなみに細かな仕様変更を繰り返して宣伝をするのは家電製品、日用品、食料品でも同じ事である。毎年新しいスマートフォンが出ても微妙にスペックが違うだけだったり。お菓子なら「おいしくなって新発売!」とか「発売当時のウマ辛さ!」とかね。

そんなわけで、グレッチの機種の違いはこんなところだ。大きさとか色が違うという事を分かっていただければ幸いである。

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